周防大島のみかん農家

ミカン作りに関する日記をじいちゃんに書いてもらうページですが、最初はこのホームページを作ることになった経緯について。

「実家が農家あるある」なのですが、これまで他のミカンを一切食べたことがなかったんですね。覚えているのはせいぜい給食くらい。
そんな中、ふと実家から送られてきたミカンを友達にふるまったら、これが評判の良いこと良いこと。


「へー、そんなもんかね」とお礼ついでくらいのお世辞かと思っていたら、「その辺で売ってるミカンと全然違うからね」と友人に諭される始末。


本気で売って欲しいとの声が多かったので、じいちゃんから送ってもらって対応していました。

その一連の流れでミカン畑についての話をじいちゃんから聞いてみると、出てくるこだわりの数々。


「満潮の時に海から海水を汲んできて薄めて畑に撒く」「ミカンがダメになる危険を冒してでも、収穫は最高に美味しくなる熟した時期に行う」など、
こだわり抜いた結果の美味しいミカンだったことが判明した訳です。


けど「収穫は熟した時期に行うなんて当たり前じゃないの?」と思いませんでした?


ところが普通は農協からカレンダーを渡されて「何月何日に集荷を行う」とスケジュールが決められているんです。
けどそれに合わせようとすると、どうしてもベストなタイミングで収穫をすることは出来ない。

最高の味は諦めないといけなくなるんです。


農薬や肥料に関しても同様で「種類、量、日程」も決まっています。
なるべく自然の力で作るために高価な【天然の海藻】を肥料に使うなんて出来る訳もありません。

良くも悪くも決められた作り方しか出来ないんですね。

もちろんそこには「全量買い取り」という生活を安定させる魅力的な制度がある訳ですが。

けど美味しいミカンを作りたい、もっともっと工夫をしたい。

なので農協に卸すのは15年前に諦めたとのこと。
なんせ75歳の今でも新しい品種の若木を植えて研究に励んでいるくらい熱心ですから。

「けどそんな不安定な道を選んでやっていけるの?自分でお客さんを見つけないといけないんでしょ?」と尋ねると、

口コミで広がった近くの人に売っているとのこと。それだけで成り立つのかと不思議でしたが、今は口コミ分だけで売り切れているそうです。


けどこの先、お客さんも年を取り減っていくので、先細りになるのは間違いありません。

自分も年を取った今、沢山作るのが大変なので耕作地を徐々に減らしていっているのが現状だそうです。

写真を見てもらえば分かる通り、本当に美しい畑、そして島です。
この環境で作られる美味しいミカンが口コミ以外では手に入らない現状は勿体ない。
先細りが始まる前にもっと色んな人に知って欲しい。
あんなに整えた土地が休耕地になるのは勿体ない。


「絶対に食べたい人たち沢山いるよ」と友人たちからの説得もあり、直接届けることの出来るHPを立ち上げたという訳です。


お店には並ばないこだわりのミカンを是非味わって下さい。
二代に渡って70年間工夫を続けてきたミカン農家の味です。


「実家が農家」の特権だと気付いていませんでした。
凄く美味しいですよ、じいちゃんのミカン。

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